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更新日時:2008年7月23日
vol.167
テナント誘致も高リスク

「テナント誘致失敗で赤字」聘珍桜、ゲイツを提訴
中華料理店を経営する聘珍桜(横浜市)は、8月11日同社の出展していた福岡市博多区中洲の商業施設「ゲイツ」が、当初説明していたテナントの誘致に失敗し、聘珍桜の店舗を赤字にして損害を与えたとして施設を運営するゲイツ(福岡市中央区)とその親会社に約4億7,400万円の損害賠償を求める訴訟を福岡地裁に起こした。

[ 2008年7月12日 日本経済新聞より]



旧玉屋跡地に開業(2006年3月15日)したゲイツは、博多リバレインの流れも視野に入れ、高級ブランドショップが入居予定の「中洲の新たなランドマークタワーになる」などと謳われていた。

今回の聘珍桜側の訴状によると、ゲイツは当初の説明に反して高級ブランドショップのテナント誘致に失敗。入居状況を悪化させ、集客力の確保を怠ったという。ちなみに、聘珍桜は中央区から2006年に同施設へ移転。移転した06年度に赤字に転落し、2008年5月にゲイツから退店している。

そもそもこのゲイツ、開店当時からテナント誘致には苦戦しており、オープンは予定の4分の1の入居で見切り発車している。
※参照:2006年2月14日 T2e通信vol.93

しかも、オープン当初から地下1階部分に入居していたスーパー「トーホーファンズ24博多中洲店」も、「テナントが定まらない状況が続いており、今後も収支改善は見込めない」として2008年7月末で閉店することが決定している。

商業施設は、テナント誘致が鍵であり、テナント誘致はコンセプトが鍵といわれているが、福岡の商業施設でテナント誘致で苦戦しているケースは少なくない。

例えば、2004年9月、RKB毎日放送本社跡地(福岡市中央区渡辺通4)にオープンした「RKB渡辺通ビル(通称=BiVi福岡)」 もテナント誘致で苦戦していたことが知られている商業施設のひとつ。

開発当初は、土地・建物ともRKBの所有だったが、同施設のテナント運営管理を行なっている大和商工リース(大阪市中央区)から、同施設の効率的なリーシングや店舗運営を行なうためには、「建物譲渡特約付借地権設定契約」への契約変更が最善という要請を受けて、建物の譲渡を決めたという。

供給過剰が顕在化している福岡市中心部のオフィス空室率は9%台と高め。まだまだ大型供給も予定されており、今後も優良テナントの誘致合戦は続くと見られている。

居住用の賃貸も例外なく、投資用アパートやビルの影響で物件は過剰供給気味で、新築優勢、借手優勢の市場が続いている。

宅地建物取引業法で定められている宅建業(宅地若しくは建物(建物の一部を含む。以下同じ。)の売買若しくは交換又は宅地若しくは建物の売買、交換若しくは貸借の代理若しくは媒介をする行為で業として行なうものをいう。)とは別の項目を作って、業績をカバーしている不動産業者も多くなったように感じる今日この頃だ。

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