第4回:今回のNY滞在で見えたものとは・・・
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購入金額400万ドル!?マンハッタンの高級複合施設とは・・・
AOLタイムワーナー・センター ここ最近、六本木ヒルズがマスコミを賑わせていますが、マンハッタンにも同様の複合施設がセントラルパーク近くに建築中でした(現在、ホテル・ショッピングモールが随時オープン)。AOLタイムワーナー・センターと呼ばれるこの高層ビルは、オフィス・約200戸の住居・4階立てのショッピングモール・最高級のレストラン・バー・フィットネスクラブ・エステ・ホテルが揃い、地下にはスーパーマーケットまであり、今年の10月には、ジャズ専用の劇場もオープンだとか。六本木ヒルズで驚いた日本人にとっては巨大複合施設に度肝を抜かれることはないにしても、エージェント間で噂になっていたのが、ただでさえ高級な住居スペースを2フロアーまとめて購入した個人投資家の存在です。
購入金額は4,000万ドル(約43億2千万円:NY市のアパート取引で史上最高額!)と言われています。当の物件は76階77階にまたがる約1200平米を占める部屋で、内部を仕切る壁がない状態でオーナーが自由に内装を設計できる仕様だといいます。物件取得に留まらず内装もかなりのグレードで施すでしょうから、トータルでいったいいくらの物件になるのやら…。また1200平米のメゾネットタイプってどんな広さなのでしょう。そんな桁違いの話題に事欠かないマンハッタンですが、景気の良い人達が集まる都市=マンハッタンと考えると、当然なのでしょうか。
アメリカならではの合理的な思考に基づく地域作り
そんな話にうっとりしつつも、では一般的な人々が住む物件ってどんなものなのかを知るべく、電車で30分程度離れた一戸建てが多く存在するベットタウンに行ってみました。ひとりで乗る電車はチケット購入から数十箇所もある乗車口探しに至るまで予想以上に刺激的で、通勤をしている人々とは一味違った気分で郊外に到着です。「違う国に着たみたい。」これが、電車を降りた最初の感想です。高層ビル立ち並ぶ所からほんの数十分でここまで違う雰囲気の街になるとは。行き交う人々も心なしかゆったりしており、仕事とプライベートを分けるのが上手だと言われる欧米人の生活観に余裕を感じます。 アンティークの世界のようなタウンハウス
レイという日本人も多く住むこの町は、住民の所得平均が1千万円程度で、学校施設を含む住環境が整備された閑静な高級住宅街です。宅地そのものの価格が高いという意味ももちろん含まれますが、所得税・住民税等の税金も環境維持の為に割高です。しかし、学童がいる家庭にとっては教育段階での環境を大切にする傾向が強く、対価を支払ってでも尊重したいという住民の需要を満たしているようです。

その代わり子供達が独立すると、次の需要である自分達が住み易い福祉が整う町へ住替える傾向があります(一生に複数回住替えを行うアメリカ人の所以?!)。実際に超高級住宅街が近隣にありましたが、その町には学校も無ければ郵便配達も存在しないため、税金がその分安価とのこと。但し、一区画あたりの面積制限があり、一定以上ないと建築許可が下りません。そんな合理的な思考に基づく地域作りは、核家族化が進む日本においても充分に活用できる施策では?と思います。
今回のNY滞在で見えたもの、感じたこと・・・
父ひとり子ひとりの家庭の内覧。美しすぎる! 今回内覧した物件も居住中の案件でしたが、いずれもインテリア雑誌に出てきてもおかしくない程センス良く綺麗に住んでいる様が一目瞭然です。エージェントの話では、綺麗好きと言われている日本人は日々の生活においては雑然としがちで、内覧の際にはエージェントが片付けを手伝う必要があるとのこと。綺麗に住む・お洒落に住む、という感覚は売却を考えなくても心がけておきたいものですね。
今回、たくさんの物件を見たり市況を調べたりした中で多くの発見がありました。例えば、土地神話が根強い日本人は建物の価値を見る感覚が鈍いこと、会計上に減価償却という築年月と建築構造に一律される計算手法が存在する為、年月が経てば自動的に価値が無くなります。物件取得から所有者毎の減価償却がスタートする米国の仕組みと根本が違います。
近年日本においても収益還元法など「所有」という観念を「運用」という観念に変える流れがありますが、対投資効果を考えると所有者の算盤には減価償却が重要な位置を占めていますので、古い建物よりも新築物件の方が効率的に算出されがちです。また、その程度の年月保てればよい構造であるとも考えられます。リモデル、リニューアル、コンバージョン等「再生」というキーワードで動きつつある市場があるのですから、ここはカウント手法も再考する時期に来ているのでは?と思います。 ベッドを綺麗に・・・子供への教育必須事項
楽しみながら内装工事を行なう職人さん達 ともあれ、サービス業が充実している米国らしいお話もありまして、日々のメンテナンスをしっかりとすることで、家屋の状態も良い=建物の価値が上がる=高く売れる、という構造がある為、そういった意味でもプロのメイドを雇う価値はあるととのこと。いかにも米国的発想に「九州だったら奥様がすべき当然の家事としてひと括りにされるだろうなぁ。」と思いつつも、それはそれでサービス化してしまえば立派なビジネスになるでしょうし、そんな発想であらゆるところでビジネスが生まれれば、より活発な経済構造ができるのでは?とも考えられます。

日常にある小さな事、当たり前の事がビジネスのきっかけになることも多いと聞きます。敢えて現実から遠ざかることで見えたたくさんの事を、再度見直してみようと考えています。

*今回でこのシリーズは終了となります。ご愛読いただき、ありがとうございました。

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