 |
 |
 |
 |
7時15分。いったい何が起こっているのか把握できずに、暫く時計をぼんやり眺めていました。
部屋の片隅に目をやると、準備途中で口を開いたままのスーツケースが恨めしそうにこちらを向いています。
「途中で寝てしまった!」そう気が付いた時には、予約している福岡―成田の飛行機の出発10分前…。
ほぼ着の身着のままで自宅を飛び出し、空港へ到着したのは飛行機が飛び立った直後でした。 使い物にならなくなった航空チケットを片手に、虚しい気持ちで出発カウンターへ赴き、まずは状況説明です
(説明せずとも私の姿を一目見れば、何が起こったかは察することができたでしょうが…)。 それから、どうしても本日中に出発しなくてはいけないことなど、とにかく必死に伝え、「福岡―羽田、成田―ニューヨーク―サンパウロ」の空席に押し込んでもらうことができました。(今思い起こすと今回の旅程で一番緊張し、窮地に至ったのはこの出発時点での出来事であり、これに比べると何事も比較的容易に感じるようになっていた自分の図太さに、驚きすら覚えます) |
 |
ともあれ、予定より半日遅れたものの無事国際線に乗り込むことができ、現地空港へ着いたのは雨のため既に日も落ちた夕方6時でした。さすがの私も、初めての一人旅&知らない空港&日も落ちている…という決して好条件とは言い難い状況に閉口気味になりましたが、次なる課題が既に迫っており、不安に陥る暇もなく日本から手配していたアパートの担当者に遅れたものの到着した、という連絡をしなくてはいけないこと、アパートまで直接行かなくてはいけない、という二点をクリアしなくてはいけません。
恐る恐る電話をすると、こちらの不安を掻き消すような明るい声で「心配していたよ恵美子!待っているから大丈夫、気をつけておいで!」と、涙が出そうなくらい嬉しくも温かい返答をもらい、市内行きタクシーを待つ長蛇の列に並ぶこと30分、通常空港からは40分程度で市街地に行くと聞いていたものの帰宅ラッシュにぶつかり、更に約1時間半かけて今回の滞在先であるアパートに到着しました。アパート入口には、部屋ごとの番号が書いてあるボタンが付いただけのアンティークなブザーがあり、事前に指定されていた番号を押すと、二重にある扉の奥からスパニッシュ系の人の良さそうな中年男性が、満面の笑みを浮かべて出てきてくれました。
|
 |
 |
 |
彼は、このアパートに9時から17時まで勤務する管理人とのこと。米国の労働者は勤務時間などに細かいと聞いていたのですが、彼はまるで自分の親戚でも迎えるかのように「無事着いて良かった、もう到着したから大丈夫!」と、荷物を運ぶのを手伝ってくれつつ部屋まで案内する傍ら、テキパキとエレベータの使い方や簡単なルールを教えてくれました。管理不動産会社の担当エージェントも感じが良かったけれど、実際にケアしてくれる管理人さんまでこんなに気の良いなんて、本当にこの会社にお願いして良かった、とつくづく身に沁みました。
部屋には、ビジターセットと書かれたA4サイズの封筒が置いてあり、【アパート周辺地図】 【近所のカフェ割引券】 【アパートの利用方法】 【緊急時連絡先リスト】 【管理会社概要】 【懐中電灯(貰える!)】等々が詰まっていました。今回利用した部屋は、このアパートの中では一番コンパクトなタイプでしたが、キッチン・バス(トイレ併設)・ダイニング続きのリビング兼ベッドスペースがある最上階のお部屋です。
(シーズン中のホテル相場は300ドル程度の中、このお部屋は
1泊110ドル程度。広い上に使い勝手もよく、絶対こちらがいい!) |
 |
 |
ソファセット、ベッド、タンス、ダイニングテーブル、冷蔵庫、オーブンレンジは既に設定されており、キッチンには食器と簡単な料理ができる道具と食器が備えてあります。タオル、シーツ等のリネン交換と掃除は原則週1回ですが、希望すれば追加料金で対応してくれます。ゴミ出しも階毎に設置されてあるスペースに出せば良く、コインランドリーも地下に設置してあり、一回2ドルで乾燥まで可能です。また、電話も設置されており市内は通話料無料。市外へかけた場合のみ、後日請求が来る仕組みです。
今から10日間程の一人暮らしへのワクワク感にかられつつ、スーツケースから衣類をクロゼットへ移し、シャワーを浴びて、徒歩圏内にあるグランドセントラル駅地下にある、かの有名なオイスターバーに繰り出し、色々あったものの無事に到着して美味しい牡蠣にありつけたことに感謝しつつ、明日から始まる視察に向けて、期待は募るばかりです。
(次回は市街地の不動産事情:NYヤンキース松井選手の住むマンションへ!) |
|
|
 |
|