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入札マニュアル

事件記録の読み方 裁判所にて設置されている競売物件資料の見方です。
手続きの流れ 対象不動産が競売物件となるまでの説明です。
入札書類の書き方 入札の際に必要な実務です。サンプル掲載をしております。
入札手続き 実際に入札する際は、必ずお読みください。
特別売却買受方法 期間入札手続とは方法が異なりますので、ご確認下さい。
事件記録の読み方

競売物件の資料について以下説明します。「物件明細書」「評価書」「現況調査書」は3点セットと呼ばれ、裁判所の資料閲覧室に設置されています。入札の際は、これを閲覧し、その物件の現状を把握します。

三点セットについて
物件明細書
不動産を買い受けたときに引き継がなければならない賃借権などの権利について裁判所の判断が示されたもの。
〈売却により効力を失わない権利〉→ 買受人が引受けることになる。
〈売却により設定される地上権〉→ 買受人が引受けることになる。
〈備考〉入札者に与える注意事項(殆どが占有について書かれている。)
占有者に引渡し命令を求めることができるかどうかの判断材料。
(求めることができれば1〜2週間で引渡可。)
引渡命令により簡単に引渡し請求できるか、本訴によらなければならないか。
(本訴なら6ヵ月〜1年かかることもある。)
引渡しに要する大体の時間と費用を見積もることができる。

現況調査報告書
執行官が土地、建物の形状やその占有状況を調査の上作成したもの。 現況と登記の違いが示される。占有者の生活状況が示されており、実際の占有がわかる。
電気・ガス・水道の使用状況、冷蔵庫内の食品保管状況、洋服箪笥の衣類の保管状況の調査、面接、契約書の提出を求めるなどして調査している。

評価書
評価人がその不動産の適正価格を評価したもの。
建物評価額=「建物+土地利用権価格(更地価格の6〜8割相当)」
土地評価額=「土地価格(いわいる低地、更地価格の2〜4割相当)」

〈減価要因〉
1.競売自体の減価要因(約35%)
2.係争減価(借地での係争の場合は決定的に減価要因とされる。)
3.占有減価
4.管理費減価(滞納管理費は買受人が引受けることになる。)
5.留置権減価(改装費などの有益費は留置権があるので買受人に請求しうる。)
6.市場減価(現在かなり安くなっている。)
物件明細書備考欄の記載事項について
1.件外物件
競売の対象とならない物件→ 本訴で収去判決を取るしかない。
2.地代代払の許可あり
差押債権者が裁判所の許可を受けて借地人に代わって地代を支払う
→ のち、売却価格から支払われる。
3.長期賃貸借
例えば、建物についての賃借期間が5年であるため買受人に対抗できないなど。 但し、本訴による明渡は可能。
4.短期賃貸借期間経過後のもの
例えば、もと短期賃貸借だが競売時満了しているものなど。
本訴による明渡を求めるべき(引渡命令の可能性もある。)
5.期限後の更新
例えば、もと短期賃貸借だが期間満了後更新されたものなど。本訴により明渡を求めるべき。
※平成16年4月1日施行の「担保物件及び民事執行制度改善のための民法等の一部を改正する法律」により、平成16年4月1日以降の賃借権は、短期賃借権保護制度が廃止になっています。
物件明細書備考欄の記載事項について
元所有者に対し正当な権原を有している者に対しては、
買受人に対抗できなくても引渡命令は出ない ⇒ 本訴によるしかない。
差押前からの不法占有者 ⇒ 引渡命令が出る。
差押前からの否認される短期賃貸借 ⇒ 引渡命令が出る(判例も多い)。
差押前からの権原による占有だが、差押後、権原を失った者 ⇒ 引渡命令が出る。
差押後、短期賃貸借が満了した場合(判例は分かれる)
・[大阪高裁 S.59.8.22]引渡命令は出ないとする ⇒ 本訴によるしかない。
・[大阪高裁 H.元.5.31]引渡命令は出るとしている

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